月見
- Mirabelle

- Nov 4, 2025
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日本ではたくさんの文化を発見しました。季節の言葉で生きること、詫び状、義理、本音と建前など……。茶道部に入らなければ、きっとこの文化の重なりや奥深さを理解できなかったと思います。茶道では、美意識も、謙虚さも、甘えも、頑張りも――すべてがその作法の中に息づいています。
いちばん好きだったのは秋でした。
お茶碗の絵柄が小さな兎に変わり、床の間の掛け軸には「月を見上げる兎」の詩が掛かるのです。変化の深い季節、そして偶然にも私の誕生日の季節でもありました。日本の方が愛する秋のもの悲しさの中に、月を見上げるのが好きだった子どもの頃の自分を見た気がしました。
今夜、月は満ち、光はアルプスの雪原を静かに照らしています。澄んだ夜気の中、遠くで狼の遠吠えが聞こえ――胸が少し高鳴りました。


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